こんにちは☺️
にじいろの谷口です。
前回の吃音①を見てくださった皆さま
ありがとうございました✨
今回は吃音①の続きとなります。
まだ見ていない方は吃音①からどうぞ♫
前回もお話ししたように私は幼い頃から吃音があり、吃音がきっかけで言語聴覚士になった訳ですが、
現在吃音の症状があるのか?というと
『ないに等しいけどたまに出る』
というのが正直なところです。
例えば、苦手な場所や人など環境によって症状も変わりますし、心的状態によっても症状は変化します。
また、苦手な音やイントネーションがあります。
それらを吃音者は自分で把握している為、”構えてしまう”のです。
その構えが体を強張らせたり、力が入ったり、発声発語器官に何らかの影響を及ばしてしまうと言われています。
私の場合、
・10人以上の人前
・『かきくけこ』が苦手
・電話(発信)が苦手
でした。
ではどのように克服したかというと、
学生時代にお世話になった先生に協力していただきながら自分の話し方を見直し、軟起声発声とDAF(聴覚遅延フィードバック法)を自分で試しながら行いました。
⭐️吃音の治療法で良く使われている直接法の一つが軟起声です。
吃音者は息を吸って(少しずつ息を吐きながら)話すことができていない人が多く、浅く吸ったり吐く力が強くなったりして呼吸が乱れてしまっている方もいます。
軟起声は”柔らかいイメージ”を持って、息を大きく鼻から吸う⇨少しづつ吐き出すように、徐々に無声音⇨有声音となるよう声を出していきます。
鏡を見ながら行い、口腔で特に力が入りやすい口唇と舌に力が入っていないか確認しましょう。
もし力が入っている部分があったら、何度か息を吸う⇨吐くを繰り返しで力を抜きます。
吐く時に柔らかく声を出しても良いです。
この発声練習を毎日繰り返す、慣れてきたら鏡は見ずにお風呂などながらで行っていました。
⭐️DAFは聴覚遅延フィードバック法とも呼ばれます。
吃音者は自分の話している声を常に聞いて、脳にフィードバックしていると言われています。
これがダメなことなのか?と言われるとそうではありません。
幼少の頃は誰しも自分の話す声を耳で聞いてフィードバックしています。
これをすることで発音の間違いを自分で修正したり、訂正することができます。
しかし、発音をある程度獲得した後は必要な時以外は自分の話している声をフィードバックしません。
非吃音者は声は耳に届いていますが、うまく言えたか、発音はどうだったかなどと毎回考えたりはしないのです。
このDAFの訓練では、雑音をヘッドホンで聞いて自分の声を意図的に聞こえない状態にします。
自分の声が聞こえないのですから、うまく言えたかなどと考えることもなくなります。
私はこの方法で一日10分、本を声に出して読んでいました。
いかに自分の声を聞くか聞かないかで吃音の症状の出方が異なるかがわかると思います。
スラスラと話せる感覚を掴むのにも良い方法だと私は感じました。
〜〜ここからは日常生活にどのように汎化させていくかをお話しします。
日常生活で苦手な場面やことばを言う時、練習している発声方法を意識して行います。
”私は毎日練習しているから大丈夫”
とそれだけを考えながら。
私は初めはそう簡単に話し方も考え方も変わらないだろうと思っていました。
しかし、練習したように少しずつ人前でも話せるようになると
話す前に余計なことを何も考えなくなりました。
吃音者は話す前に”この音、場面苦手”とか”失敗したらどうしよう”
”相手に変に思われたくない”など色々と考えてしまいます。
それが余計にプレッシャーとなり構えてしまうから、余計に緊張してしまう・・・
⭐️そう考えることが習慣化している状態から、少しづつで良いのでその考え方を変容していきましょう⭐️
練習していること、自分は頑張っていることを味方につける
そして一番そばにいる人、近くにいる人に吃音について話してみる
この安心感が吃音者にとって大きな一歩となります。
吃音者にとって安心できる環境にいることは吃音者の不安を軽減するとともに緩和にも繋がります。
そして、私がそうだったように安心できるからこそ苦手に挑戦しようという気持ちや、勇気が出ることもある。
私は自身の体験談を発信したりお話しすることで
吃音でお悩みの方へ希望の光を照らし続けたいと思っています。
吃音でお悩みの方、そして吃音を持つお子さまの親御さんへ
些細なことでも何でも構いません。是非一度ご相談くださいね。
いつでもにじいろ🌈でお待ちしています。